2010年4月
その他の出来事、思ったこと、感じたことなど。
旅のルール
日没以降は移動しない、2時間以上は続けて走らずに休憩をはさむ、起床後1時間は運転しない、という単純なルールを自分に課しました。日が暮れてから移動をしないのは変わりゆく素敵な風景を見逃さないため、それと安全のため。充分な休憩を取るのは、KAZは長距離ドライブをすると腰を痛めることがあるため。一度痛めると数日間は回復しないので、頻繁な休憩で腰への負担を軽減し気分もリフレッシュさせながらのぞむことにしました。泊まったモーテルにバスタブがあれば必ず、日本の入浴剤を入れて浸かりました。おかげで腰を含めて健康を損ねることはありませんでした。朝目を覚ましてからの1時間も身支度や準備に充ててしっかりと体を起こしてから運転するようにしました。
食事はジャンク・フードがメイン
KAZはグルメではないのであまりおいしいものにはこだわることはありませんが、それにしてもこの旅路ではあまり体に良いものを食べることがなかったです。ファースト・フードでハンバーガーなどジャンク・フードを食べるのがメインでした。日没以降は走らないと決めましたが、夜9時頃まで明るい土地もあるのでその時間まで走っていると日本と違ってレストランはほとんど閉まってしまうこともありまして。それでも何度かは「今日はちょっと栄養を」とか「折り返し記念」や「もうすぐ旅の終わり記念」と題してビールとともにちょっといいものを食べたことも何度か。
宿泊はモーテルまたは愛車 Jeep 内で
宿泊はモーテルか車 Jeep の中でしました。 2:1 くらいの割合だったと思います。ホテルと呼ばれるような立派なところには泊まっていません。モーテルはホテルより格下の施設ですが、それでもシャワーを浴びて(バスタブがあれば入浴も)寝るだけ、ということが利用の目的のKAZには充分でした。食事は外で済ませてしまうし、不衛生を感じたことはほとんどないし、インターネット接続もできるので何も不自由はありませんでした。アメリカのモーテルは安くて助かります。場所によって差がありますが、一泊 $30 のところにも泊まりましたよ。
Jeep 泊はワクワク
車の中で寝て朝を迎えるという行為はこれまで40年間生きてきて初めてしましたが、なぜか気分がワクワクしました。なんだか子供の頃に草むらの中で秘密基地を作って遊んでいた頃のような気分。フリーウェイの Rest Area (日本のサービスエリアのようなものですがもっと簡素)がトイレや水道もあっていちばん落ち着いて泊まれる場所と気づくまでは公園や住宅地に泊めて寝たことも。「誰かが車を叩きにくるのでは」などというちょっとした不安とともに、外で歯みがきを済ませて車の毛布を整えてからちょっと体を小さくして寝袋にくるまって寝るという行為が妙に楽しかったです。幸い、結果的に危険な目にはあいませんでしたが女性にはお勧めすることはできません。シャワーを浴びれない分、ちょっと不衛生でもありますし。
Skating
旅行中は車の運転が長時間におよぶので、意識しないままだと極度の運動不足に陥ります。なので、ローラースケートを持っていって、たまに運動するように心がけました。結局は2度ほどしかすべりませんでしたが、どちらもスケートをするには快適な場所で爽快さを味わいました。
洗濯は計2回
3週間のうち、コインランドリーを見つけて洗濯をしたのは2回だけ。およそ1週間分の洗濯ものをまとめて洗いました。コインランドリーに来る人というのはお金持ちではない場合が多いです。そこへ夜に独りで出かけるにはあまり安全ではありません。閉店時間を過ぎても利用し続ける裏ワザを地元のベテラン洗濯者に教わって実行しました。
iPhone は便利!
iPhone の便利さには痛感しました。まずはKAOと連絡を取るための電話として、あとは地図 (GPS) として、カメラとして、辞書として、メモとして、そして音楽プレーヤーとしてなど。車には別に GPS (カーナビ)があるのですが、その土地に着いてからは歩いて廻ることも多かったので地図としては最も役に立ちました。KAZはあまり方向感覚が良い方ではありませんので...。
「すてきな出会い」なんてものは皆無
長旅をしてきたと言えば「すてきな出会いもあったのでは?」と聞かれますが、そういったものはまったくありませんでした、皆無でございます。言葉を交わしたのは飲食店の店員さんとモーテルや入場券売場の係員さんくらい。あとは見知らぬ人から、ヘイ、ヨーとか、金をくれとか、タバコをくれとか、道を教えてくれとか(KAZこそがよそ者なのに)、そんなのだけ。強いてあげれば、フリーウェイの休憩所でダンプのエンジンがかからなくなったおじさんに声をかけられて手伝った時くらいかなあ。生まれて初めてダンプのアクセルを踏みました。そのおじさんとはお互いの旅の無事を祈って、姿が見えなくなるまで手を振りながら涙の(?)別れをしたのでした。
広い!国内時差がある
アメリカ合衆国本土内では4つの時間帯区分があります。これもアメリカの国土の広さを感じることのひとつ。東西を移動中にその境界をまたぐと時計を1時間進ませたり戻したりしないと時刻が狂います。旅の途中、一日が23時間で終わってしまった日が3回あるのですが(東へ向かう時)、その反面25時間もてた日も3回あります(西へ向かう時)。
開拓者たちは偉い!
かつてのアメリカ西部開拓者たちは偉い、スゴイ!と、アメリカ東西を往復してあらためて思いました。鋪装された道路を内燃機関を積んで突っ走っても何日もかかる道のり、これをかつての開拓者たちは徒歩や馬、せいぜい馬車で移動したことを想像すると驚愕せずにはいられません。川や山、谷や深い森などそのままでは超えられない場所もたくさんあるのに。KAZが住んでいる California は当時の東部の人たちには遥か彼方の、そして多くの人には一度も訪れる機会のないずーっと向こうの未知の土地だったのでしょうね。
逃したもの
この旅で行かなかったもの、行けなかったものを挙げてみます。テリー・ファンクとドリー・ファンクの牧場、モハメド・アリ縁の地、Kentucky Fried Chicken 一号店、McDonald's 一号店、Yellow Stone National Park、などなど。ま、またいつかってことにします。
- 運動不足解消のため、たまにはスケート。Mississippi River のほとりで自分撮りしてみました。
- Jeep の中はこんなふうにセットしてから寝ます。赤い寝袋にくるまって、寒ければさらに毛布をかけて。
- モーテルにバスタブがあれば日本の入浴剤を入れてお湯に浸かりました。
- コインランドリーは日本のものに比べて広い。でも夜はちょっと危険なにおいも。
- テント型の変わった形のモーテル。 車もすぐ横に停められます。
- パトカーに周囲をぐるりと回られた場所のひとつ。でも、パトカーが多いことは逆に安心につながります。
- おまけ写真。巨大サボテン。人間3人分くらいの背の高さがあります。
- Jeep 君、お疲れさま。よく走ってくれました。